【11月20日 AFP】イタリアで前年に公開されたものの「醜悪だ」という批判を受けて改修を余儀なくされたヨハネ・パウロ2世(John Paul II)の像が19日、ローマ(Rome)の中央駅前で改めて公開された。

 2005年に死去したヨハネ・パウロ2世の高さ5メートルのブロンズ像は、昨年5月に公開された。ローマを訪れる人びとを「歓迎し、すべての人を保護する」ためにローマの中央駅であるテルミニ(Termini)駅を背に立つ像だったが、公開直後から20世紀のイタリアの独裁者ベニト・ムソリーニ(Benito Mussolini)かバットマンのようで目障りだと批判する声が上がり、酷評されていた。

 制作したイタリアの芸術家オリビエロ・レイナルディ(Oliviero Rainaldi)氏は、最初のブロンズ像は鋳造業者のせいで首が短くなるなど自分の意図とは違う仕上がりになっていたと現地紙レプブリカ(La Repubblica)に語った。同氏は「ヨハネ・パウロ2世を見たことがあるのは人生で2回だけ。記憶と写真を頼りに制作した。シンボリックなものをエンブレマティックなものと結びつけたかった」と述べている。(c)AFP