【6月14日 AFP】ブルガリア中部ベリコタルノボ(Veliko Tarnovo)の僧院の庭で12日、バンパイア(吸血鬼)としてよみがえらないよう儀式を施されたとみられる数百年前の人骨が見つかった。同国では今月初めにも、黒海(Black Sea)沿岸の町ソゾポル(Sozopol)で鉄製のくいを打ち込まれた人骨2体が見つかったばかり。

 考古学者のニコライ・オフチャロフ(Nikolay Ovcharov)氏によると、今回発掘された人骨は30代男性のもの。鉄製の留め具4つで地面に固定され、墓の上には琥珀(こはく)の燃えかすが置かれていたことから、「男性は吸血鬼ではなかったが、異教の迷信に基づき死後にバンパイアとしてよみがえることを防ぐ儀式が行われたのだろう」という。

 オフチャロフ氏は数年前にもベリコタルノボで、両手をしばられた人骨を発掘している。

 バンパイアにまつわる伝説や迷信は、バルカン(Balkan)諸国では古くから広く信じられていた。前週ソゾポルで発見された中世の人骨2体のうち1体は、首都ソフィア(Sofia)の国立歴史博物館で今週から一般公開される。(c)AFP

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