【10月6日 AFP】レバノン南部ティール(Tyre)近郊のボルシュ・アル・シャマリ(Burj al-Shemali)で発掘作業を行っていた奈良大学(Nara University)文化財学科の調査チームが5日、ローマ時代に墓地として使用されていた洞穴を発見した。作業を監督するレバノン政府担当者が明らかにした。

 古代遺跡当局のナデール・シクラウィ(Nader Siqlawi)氏によると、幅3メートル、奥行き12メートルの洞窟には、ローマ人一家のひつぎ6棺が納められている。また、入り口付近の壁には、フレスコ画で植物や動物、色鮮やかな小鳥が描かれ、床の一部はモザイクで覆われているという。

 レバノン沿岸地域同様に首都ベイルート(Beirut)南方85キロのティール付近でも、フェニキアやローマ時代の遺物が多数、見つかっている。(c)AFP