【3月27日 AFP】英中西部シュロップシャー(Shropshire)州のオークション会社「マロックス(Mullock's)」は25日、アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)が描いた風景画13点を4月に競売にかけると発表した。

 13点は水彩画が中心で、その多くはヒトラーが画家を目指していた20代に描かれたものとみられ、イニシャルで署名が入っている。石橋に腰掛けた人物を描いたものは、自画像とみられる。

 マロックスのリチャード・ウエストウッド・ブルックス(Richard Westwood-Brookes)氏によると、これらは前月、第2次世界大戦記念品の収集家の車庫から見つかったもの。収集家に絵画を売ったのは元兵士で、この兵士は、戦争が終結した1945年にドイツで絵画を略奪したという。

 収集家は購入した絵画の数点を売却し、その際に専門家に鑑定を依頼したが、残った絵画を車庫にしまった後は、つい1か月ほど前まで絵の存在をすっかり忘れていたという。

 ヒトラーの絵画は、過去にも競売にかけられており、2006年に英国で行われた競売では、21点が11万8000ポンド(約1700万円)で売却されている。

 競売は4月23日に行われる。(c)AFP