【12月18日 AFP】仏ルーブル美術館(Louvre)は18日、同館所蔵のレオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci )作の油彩画『聖アンナと聖母子(Virgin And Child With St Anne)』の裏側から、ダ・ヴィンチ自身が描いたと思われる3つのスケッチが見つかったと発表した。

『聖アンナと聖母子』はダビンチの1500年代の大作で、スケッチはルーブル美術館の研究所で通常の検査中に発見された。学芸員が絵画をはずそうとした際に、裏面に馬の頭部と頭がい骨の半分が描かれたスケッチに気づいたという。さらに調べると、幼子イエス・キリストと子羊が描かれた3つ目のスケッチが見つかった。

「作品の裏側にスケッチが描かれていることは極めてまれで、今回の発見は特例的。今日に至るまでダビンチ作品にそのような例は1つも見つかっていない」と美術館では説明している。

 スケッチは通常裸眼ではほとんど確認できないが、過去にこの大作の移動などをした際にも今回のスケッチは見つかっていなかった。

『聖アンナと聖母子』は4枚の厚板に描かれた油彩で、背面は2本の板棒を厚板と直行するように渡し補強されている。

 3点のスケッチについて美術館は「描写法はダビンチを思わせるが、さらに調査を進めている」としている。(c)AFP