【7月5日 AFP】イタリア政府は4日、同国南部のポンペイ(Pompeii)の遺跡の荒廃が進んでいるとして「非常事態」を宣言した。

 ポンペイはローマ帝国自体に栄えた都市だったが、西暦79年のベスビオ火山(Mount Vesuvius)の大噴火によって壊滅した。現在ではその遺跡が観光名所になっている。

 イタリア政府の声明によれば、ポンペイ遺跡の状況を改善するため政府の特別委員を任命するという。

 サンドロ・ボンディ(Sandro Bondi)文化相は声明で「世界でもっとも重要な文化遺産の1つ」であるポンペイの遺跡を「これ以上放置し、荒廃にまかせることはできない」と述べた。

 地元の考古学当局も声明を出し、古代のモニュメント自体は荒廃しているわけではないとしながらも、警備や排水が不十分だと指摘した。(c)AFP