【6月25日 AFP】イタリア人建築家デビッド・フィッシャー(David Fisher)氏は24日、ニューヨーク(New York)で記者会見し、それぞれの階が自在に回転することで姿を変える、世界初のDynamic Tower(変身ビル)の開発計画を発表した。エネルギーを自給自足できる高級マンションとして、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)で建設を始めるという。

 高さ420メートルの80階建てで、柱状の構造物を中央に設置。その周囲を取り巻くように居住スペースが配置されている。音声の命令により、各階が別の階とは独立して1-3時間で一回転する。階と階の間に設置された風力タービン79基が動力源だ。

 イタリア南部のアルタムラ(Altamura)の工場で事前に製造した居住施設を取り付ける形式のため、工期を大幅に短縮でき、工費も10%削減できるという。総工費は7億ドル(約750億円)。2010年に完成予定だ。

 エネルギーの完全自給自足が可能なマンションは、面積が1戸あたり124-1200平方メートルで、販売価格は370万ドルから3600万ドル(約4億円から40億円)。

 同様の高層ビルは、モスクワ、ニューヨークにも建設する予定だ。フィッシャー氏は「こうした高層ビルは、われわれのビジョンを広げ、新しい生活へと目を開かせてくれるだろう」と語った。(c)AFP