【5月26日 AFP】英国のマンチェスター博物館(Manchester Museum)が、「裸で展示するとはけしからん」との一般来場者からの意見を受けて展示品の古代エジプトのミイラに布をかぶせたことについて、エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of AntiquitiesSCA)のザヒ・ハワス(Zahi Hawass)事務局長は22日、これを歓迎するコメントを寄せた。

 ハワス氏はAFPの取材に対し、「宗教的見地からではなく、倫理的な見地から見て、大変重要な決定だ」と、同館の決定に賛成の立場を示した。「わたしたちだって死んだときに自分の裸は見られたくないと思う。(ミイラを鑑賞するときに必ずしも必要ではない)裸をさらすことが許されることなのだろうか」

 同館では定期的に来場者からアンケートを取っており、「裸のミイラを見せることに公共的価値や教育的価値はあるのか」「ミイラにもっと敬意を払うべき」とのコメントが数か月前から非常に多く寄せられるようになったことから、対策として展示中のミイラ11体のうち全裸の2体と半裸の1体に布をかぶせたという。 

 ただしこれは暫定措置で、今後、来場者などから広く意見を集め、最良の展示方法を決めたいとしている。(c)AFP

英マンチェスター博物館の公式ウェブサイト(英語)