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パルテノン神殿に残る彫刻、大気汚染で危機的状態に

  • 2008年04月15日 11:12 発信地:アテネ/ギリシャ
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2006年9月28日、ギリシャの首都アテネ(Athens)にあるパルテノン神殿(Parthenon temple)に向かう観光客。(c)AFP/Aris Messinis

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【AFP】ギリシャの考古学者は11日、首都アテネ(Athens)の象徴的存在、パルテノン神殿(Parthenon)を装飾する最後のオリジナル彫刻群であるメトープ(彫刻が施された長方形の小壁)が深刻な大気汚染にさらされており、博物館への移設が必要だと警告した。

 同神殿があるアクロポリス(Acropolis)の丘一帯を監督するAlexandros Mantis氏はAFPに対し、「(神殿にある)オリジナルのメトープ17枚は、これ以上、大気汚染に耐えられないため、保護が必要だ」と述べた。同氏は神殿には複製品を飾り、オリジナルは9月に丘の下に開館する博物館に移設することを提案している。

■紀元前5世紀から残るパルテノン神殿

 パルテノン神殿の歴史は紀元前5世紀にさかのぼる。建設時からあるオリジナルの彫刻は、ここ30年の修復活動で徐々に移設されている。

 神殿には当初、アテネの守護神、女神アテナ(Athena)へのささげ物として、92枚のメトープが飾られていた。神々と巨人との戦い、アマゾン族やケンタウロス族(半人半馬)との戦い、トロイア戦争などが描かれていた。紀元600年ごろにキリスト教徒によって教会に改修された際も破壊されなかったが、これらの大半は現在ほとんど識別することができない。

 神殿自体は、教会に作りかえられたときの変化に加え、1687年にベネチア軍の包囲攻撃にあった際、神殿内にあったトルコの火薬庫で砲弾が爆発したことでも大きな被害を受けている。

■最後のオリジナル彫刻群メトープ移設をめぐる諸問題

 19世紀初めに英国から返還されたメトープについては、貴重で傷つきやすい遺物が何十年も大気汚染にさらされているとして英国側が非難していた。

 メトープの移設については、ギリシャの考古学評議会KASが最近協議を行ったが、物別れに終わっている。

 アクロポリスの修復プロジェクトYSMAを率いる考古学者Maria Ioannidou氏はAFPに対し、「関連する研究を行い、国際会議で取り扱いを決定する必要がある」と述べた。文化省の古代遺跡修復担当責任者のDimosthenis Giraud氏も「詳細な研究が必要」としている。

 最後のオリジナル彫刻を移設することについては、毎年神殿を訪れる数十万人の観光客が喜ばないのではないかとの懸念もある。(c)AFP/Didier Kunz

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