2007年9月26日、ドイツ西部ローランズエック(Rolandseck)のアルプ美術館(Arp Museum)の前に立つ米国の建築家、リチャードー・マイヤー(Richard Meier)。(c)AFP/DDP/HENNING KAISER
【11月7日 AFP】米国の建築家、リチャードー・マイヤー(Richard Meier、73)の回顧展がロンドン(London)で開催される。
マイヤーは1984年、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞(Pritzker Prize)」を過去最年少の49歳で受賞した。世界主要都市で大きな成功を収めているマイヤーだが、皮肉なことに、ロンドンにはまだ自身の設計した建築物を建てていない。
『Richard Meier:Art And Architecture(リチャード・マイヤー:芸術と建築)』と題された回顧展は、ロンドン西部のLouise T. Blouin Foundationで、今月上旬から開催される。
最もお気に入りの作品について聞かれると、米ロサンゼルス(Los Angeles)のゲティセンター(Getty Center)、独ローランズエック(Rolandseck)のアルプ美術館(Arp Museum)などの間で決めかねる様子を見せた。
明快な白の直線と光、空間、影、水を使うことが特徴的なマイヤーの建築は、モダニズムを極端に追究しているとの批判も受けてきた。これらの特徴は、ル・コルビュジエ(Le Corbusier)やデ・ステイル(De Stijl)などからインスピレーションを受けたという。
何が建築を芸術にするのかと聞かれると、「建築が置かれた状況との関係、建築が持つ空間の質、空間と光の関係」と答えた。
さらに、人間とのかかわり合いも重要だと指摘する。「人々がどのようにその建築を体験するかやヒューマンスケールの質も重要。建築の手触りや物質性、どのような意識で造られたかや建築が持つ雰囲気も重要」
「建築は魅力的でなければならない。建築が存在する場所を活気づけるものでなければならない」
回顧展では、2001年9月11日の同時多発テロで崩壊したニューヨーク(New York)の世界貿易センター(World Trade Center)跡地にマイヤーが提案した建物の模型も展示される。このプロジェクトを勝ちとったのはダニエル・リベスキンド(Daniel Libeskind)だったが。
マイヤーは英国に建築、おそらく美術館を建てることで自身の経歴を有終の美で締めくくりたいと考えている。
これまでなぜロンドンに彼の作品が建てられなかったのかと聞かれると、「誰も依頼しなかったから。この回顧展の後には、依頼が来ると思うよ」と自信をのぞかせた。(c)AFP/Ana Maria Echeverria