【10月27日 AFP】上半身ヌードの写真を雑誌に公開したとして世界トップクラスの韓国のバレリーナが減給処分を受けた。所属先のバレエ団が27日、明らかにした。

 処分を受けたのは韓国国立バレエ団(Korea National BalletKNB)の主席バレリーナ、キム・ジュウォン(Kim Joo-Won)さんで、同バレエ団広報部によると、同団の懲戒委員会はキムさんの10月分の給与を3分の1減額する処分を決めた。上半身のヌード写真掲載に応じただけではなく、KNBの規則に違反し、許可を得ずに外部活動に参加したことが懲戒の理由だとしている。

 問題の写真はファッション誌『ヴォーグ(Vogue)』の韓国版10月号に掲載されたもので、そのなかの1枚でキムさんは上半身ヌードでトウシューズを履いたまま、国立舞踊団(National Dancing Company)の男性主席ダンサーの膝の上に腰掛けている。タイトルは「The One -- Most Beautiful Couple(最も美しいカップル)」。

 処分についてハンギョレ新聞(Hankyoreh daily)は、「偽善的」だとバレエ団を非難。中央日報(Joongang daily)は芸術的精神や創造性の妨げとなる「反文化的行為」だと批判。モダンダンスの母と言われるアメリカの舞踏家を引き合いに「イサドラ・ダンカン(Isadora Duncan)が半裸で舞台に登場しなかったら、モダンダンスは存在しえただろうか」とキムさんを擁護する社説を掲載した。「芸術の世界はいつも自由を切望する。古い殻を破ろうとするものだ」と同紙は述べている。(c)AFP