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仏現代美術市場で、アボリジニ・アートに熱い視線

  • 2007年09月18日 11:33 発信地:パリ/フランス
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2007年9月11日、パリのギャラリーでアボリジニ・アートの作品を見る訪問者。(c)AFP/PATRICK KOVARIK

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【9月18日 AFP】オーストラリア先住民による「アボリジニ・アート」がフランスの美術品市場でブームを巻き起こしているという。

母国オーストラリアの美術市場で記録的な高価格で売買されていることに加え、2006年にパリで世界中の原始美術にスポットをあてたケ・ブランリー(Quai Branly)美術館がオープンしたことも、こうした「アボリジニ・アート」人気に拍車を掛けているとみられる。

 アボリジニ・アートの起源は1970年代にさかのぼり、当時、教師のジェフリー・バードン(Geoffrey Bardon)氏がアボリジニの長老にアクリル絵の具を与え、子供たちに絵画から部族文化の伝承を学ばせるよう指導したことが始まりとされている。

 アボリジニの伝統的文化は、かつては砂浜や川岸に描かれ、子供たちは徒歩で旅をすることでそれを学んでいた。だが今では現代的なキャンバスに点や丸、線などで描かれるようになり、それらは現代抽象絵画の愛好家によって高く評価されている。

 パリでは9月にアボリジニの美術展が6か所以上で開催される。特に今週開催のParcours du Monde展には、50のギャラリーなどから美術商が集まる予定で話題を呼んでいる。

 パリが原始美術市場の中心地となると、アボリジニ・アートに関しては絵画だけにとどまらず、チュリンガ(churingas)と呼ばれるトーテム動物の彫られた石や木の魔除けや、一連の絵を並べたストーリーボードなどの工芸品にも注目が集っている。

 「6、7年前には、アボリジニの絵画など誰も見向きもしなかった」と、アボリジニ・アート専門ギャラリーのオーナー、ステファン・ジェイコブ(Stephane Jacob)氏は語る。アボリジニ・アートの展覧会は1980年代中頃には数回開かれたのみだったが、2006年にケ・ブランリー美術館の絵画部門の一部として展示されると一躍美術界の脚光を浴び、現在はアボリジニの作品を展示しているギャラリーは多数に上る。2006年にオープンしたYapa Galleryは現代絵画にとどまらず、アボリジニの歌とダンスの普及にも積極的に取り組んでいる。

 6月に競売会社のGaiaが、欧州最大規模とされる初のアボリジニ・アートの競売を開催し、Judy Watson Napangardi氏の作品が2万2200ユーロ(約354万円)で落札された。7月にメルボルン(Melbourne)のサザビーズ(Sotheby's)が行った競売では、故Clifford Possum Tjapaltjarri氏の絵画に210万ドル(約2億4000万円)との高価格で競り落とされている。

 一方、市場が拡大するにつれて、アボリジニの芸術家を搾取する動きも広がっているという。

 6月にオーストラリア連邦議会上院は、11か月の調査の結果、アボリジニの芸術家に実際の作品価格のほんの一部しか渡さない詐欺が横行していると発表した。

 また、オーストラリア北部特別地域のアリススプリングス(Alice Springs)では、アボリジニの画家が南京錠と鎖で封鎖されたフェンスの中の倉庫で絵画を描かされていたと、AFPが報じている。(c)AFP
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