【9月11日 AFP】(一部修正)韓国で1300年前に建造された巨大な仏像が、ほとんど無傷で発掘されたことが分かった。新聞各紙が11日、伝えた。

 重さ70トン、高さ5.6メートルの仏像は5月、南東部の都市、慶州(キョンジュ、Gyeongju)で地面に埋まっている状態で発見され、数か月にわたる発掘作業をへて、ようやく顔、胸、肩などの部分が姿を見せた。

 中央日報(JoongAng Daily)英語版が専門家の話として伝えたところによると、仏像は鼻が5センチ程度欠けているほかは、ほぼ無傷だという。

 「仏像の顔が、5センチほど欠けただけで済んだのは奇跡だ」と韓国仏教組織Jogye Buddhist Orderの管理責任者は同紙に語った。

 政府の考古学者らは、8世紀後半に建造された仏像は完成直後に前面を下にして土に埋まったため、浸食を免れたとみている。

 韓国文化財庁(Cultural Heritage Administration)のYou Hong-Jung長官は同紙に対し、「仏像を当初の位置に移動したいが、70トンの塊を動かすのは容易なことではない」と語った。

 地元文化当局は、年内に顔が上になるよう仏像の向きを変える予定だという。 (c)AFP