【9月7日 AFP】指揮者の小澤征爾(Seiji Ozawa、72)が6日、松本市内で開催したコンサートで、同日死去したイタリア人名テノール歌手の故ルチアーノ・パバロッティ(Luciano Pavarotti)氏に捧げる追悼演奏を行った。

 パバロッティの友人である小澤は6日、自身が主催するサイトウ・キネン・オーケストラ(Saito Kinen Orchestra)のコンサートで、「われわれはこの音楽を、本日未明に死亡した偉大なテノール歌手パバロッティ氏に捧げます」と述べると、モーリス・ラヴェル(Maurice Ravel)の『亡き王女のためのパヴァーヌ(Pavane for a Dead Princess)』の演奏を指揮した。

 小澤がスカラ座(La Scala)で初めて指揮をした演目は、ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini)の『トスカ(Tosca)』。これは、パバロッティの勧めによるものだったという。

 パバロッティの訃報を受けた小澤は追悼の声明を発表し、「ショックで本当に悲しい。彼は私の数十年来の友人だった」と述べた。「卓越した歌声だったので、レストランのような場所で聞いても、すぐに彼の声だとわかった。あの声を二度と聞けないのは、非常に残念なことだ」(c)AFP