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ゴッホの作品、別の画家のものと断定

  • 2007年08月05日 17:35 発信地:メルボルン/オーストラリア
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写真は、ビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)作「Self-portrait with felt hat(フェルト帽をかぶった自画像)」(1887/1888年)。(c)AFP/VAN GOGH MUSEUM

【8月5日 AFP】(写真追加)オランダ生まれの絵画の巨匠ビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)の作品とされ、時価1500万ドル(約17億7000万円)の価値があるとされた肖像画が実は偽物だった。作品を所蔵するオーストラリアの美術館ナショナル・ギャラリー・オブ・ビクトリア(National Gallery of Victoria)が3日、明らかにした。

 この作品は同美術館にゴッホ作品として60年以上展示されてきた「Head of a Man」。昨年英国の専門家に偽物ではないかと指摘され、アムステルダムの専門家チームに鑑定を依頼したところ、偽物であることが判明した。

■別の画家の絵だった

 ナショナル・ギャラリーのジェラード・ボーガン(Gerard Vaughan)館長は当初、もし作品が贋作(がんさく)であれば作品は無価値との見方を示していたが、発表に際しては、「作品が贋作でないという点は非常に重要。誰かがこれを後年ゴッホの作品と見せかけることを意図して描いたという証拠はどこにもない」と強調した。

 アムステルダム(Amsterdam)のゴッホ美術館(Van Gogh Museum)は、この作品の作者について、特定はできないが同時期のオランダの画家だろうと結論づけている。

■発見のきっかけ

 作品は1939年、「メディア王」ルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏の父親でやはり新聞社のオーナーだったキース・マードック(Keith Murdoch)氏によってオーストラリアに持ち込まれ、ナショナル・ギャラリー・オブ・ビクトリアが1940年、2196ポンドで購入した。

 今回の発表のきっかけは、英国エジンバラ(Edinburgh)の美術館に昨年、同作品が貸し出された際に偽物ではないかという指摘を受けたことによる。

 専門家によると、1886年のものとされるこの作品は同時期のゴッホの作品と画風が異なる上、ゴッホは同時期横長の肖像画をほかに描いておらず、さらに書簡でもこの作品について触れていないという。

■本物として各地で展示

 作品を本物であると強く主張してきたボーガン館長は、専門家の鑑定結果を受け入れ、「1939年から40年にかけてオーストラリアを各地で開かれた仏英近代美術展覧会(French and British Contemporary Art exhibition)に出品されたこの作品を当美術館が買い受け、以来所蔵してきた。購入前も10年間にわたりゴッホの作品として受け入れられていたので、本物と判断し購入した」と落胆を隠し切れずに声明で述べた。当時の著名なゴッホ専門家も同作品を本物と認め、主要な巡回展で各地で展示されていたという。

 ボーガン館長は、同作品には新しい説明がつけられ、これからも同美術館に展示されるといい、「いつか、この作品の真の画家が明らかになるだろう」と締めくくった。(c)AFP
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