【7月4日 AFP】「ツナミ」の異名を持つホットドッグの早食い王者の小林尊(Takeru Kobayashi)さん(29)が、ニューヨーク(New York)コニーアイランド(Coney Island)で4日に開催されるホットドッグ早食い選手権への出場を、顎関節症のために見送る可能性がでてきた。

 体重70キロの小林さんは前年の同選手権で、12分でホットドッグ53個と4分の3個を平らげ6連覇を果たし旋風を巻き起こした。

 AFPの取材に対し、小林さんは今回の選手権への出場については、「まだ分からない」と答え「今日は休息をとる」と述べた。顎のトラブルはライバルをかく乱する作戦ではないとの疑惑に対しては、「そんな暇はない」と否定した。

 4日の選手権には、世界記録保持者のジョーイ・チェスナット(Joey Chestnut)さん(23)など16人が参加の予定。前年、52個の記録で2位に終わった体重97キロのチェスナットさんは、6月にホットドッグ59個半を平らげ世界記録を樹立している。チェスナットさんは記者団に対し「60個か61個を完食して自身の世界記録を更新たい」と意気込みを語った。

 国際大食い競技連盟(International Federation of Competitive EatingIFOCE)のGeorge Shea会長は「顎関節症の手術を受けたばかりの小林さんにとって、今回の選手権は大きな負担のもとでの戦いになるだろう」と予想する。

 1916年から毎年開催されている同選手権は、近年、徐々に人気が高まりにつれ、収益も増加している。最近の参加者の多くは小林さんが編み出した「ソロモンテクニック(Solomon technique)」を用いている。これは、まずホットドッグを半分に割って食べやすくするテクニック。

 飲み込みやすいよう、パンは水に浸してから別に食べることも可能だ。同選手権の唯一の禁止事項は「吐き出してはいけない」こと。これに違反すると、直ちに失格となる。(c)AFP