
【ロンドン/英国 16日 AFP】大英博物館(British Museum)が14日の内覧会で、英国が初めて見た米国の姿を、ジョン・ホワイト(John White)による16世紀水彩画作品を通して公開した。
「ジョン・ホワイトにより描かれた“新世界(New World)”の絵は大英博物館が有する最高の宝の一つです」同博物館の学芸員を務めるKim Sloanさんはオープニングでこのように語った。
「A new world: England’s first view of America(新しい世界:英国が初めて見た米国)」と題された同展示会に出展された作品は、この時代の米国の「現在残る唯一の視覚的記録」であるとSloanさんは加えた。
この水彩画らは、1865年、保管されていた倉庫の火災を消火した際水浸しになってしまったにもかかわらず、驚くほど良好な状態で残っていた。
その後、アルバムの白い紙の間に収められた。そこで使用された白い紙は、十分な量の絵具を吸い取り、原画の複製になるほどになった。
1580年代、処女(Virgin)王として知られたエリザベス1世に因んで名付けられた「バージニア(Virginia)」へ、ホワイト同行で5度の探検を行ったウォルター・ローリー(Walter Raleigh)は、エリザベス1世により同地に入植の許可を下された。このエリアは現在ノースカロライナ州となっている。
ホワイトは非常に細かく細部にまで気を配り、ノース・カロライナの動植物や先住民、アルギンコン族の暮らしぶりを描いた。「これはヨーロッパ人と米国先住民の初めての接触でした」Sloanさんは語る。
ホワイトの作品は、先住民の集落や宗教儀式、調理法、葬儀のしきたりと共に、家族の生活の営みの詳細な視覚的記録となっている。
しかし、ホワイトの絵とトーマス・ハリオット(Thomas Harriot)による報告文書で構成された小冊子には偏った記述が見られると同博物館はいう。
「ハリオットとホワイトは、文化的で親しみの持てる人々が住むこの豊かな国を見せるのに骨を折っていました。彼らの一番の目的は、見込みのある投資家や入植者を促すことで、ホワイトの描写はこれを考慮に入れて行われたものでした」
この展示会ではまた、大西洋への北西の航路を見つけるために行われた1576年の探検で出会ったイヌイット族や、ヨーロッパ人の絵も展示されている。
ヨーロッパによる北米への入植400周年記念に合わせた同展示会は、3月15日から6月17日まで開催される。
写真はホワイトによる1585年の作品「A Pictish warrior holding a human head(人間の頭を持ったピクト人)」(2007年3月15日提供)。(c)AFP/The Trustees of British Museum
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