【モン・サンミシェル/フランス 8日 AFP】北西部ノルマンディー地方にある世界遺産、モン・サンミシェル(Mont Saint-Michel)修道院の大規模景観回復工事が、2006年6月にスタートした。
干潟の中の小島に建てられた修道院は、年間およそ300万人の観光客が訪れる名所。今回の工事では、島の周囲に堆積(たいせき)した土砂を取り除き、中世期の景観を取り戻す。修復後は、500万人もの観光客の増大が見込まれる。
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モン・サンミシェル。イギリス海峡に浮かぶこの小さな岩山は、パリ以外ではフランスで最も有名な観光地だ。ここには、ベネディクト派の修道院がある。
モン・サンミシェルは干潟にあり、かつては1日2回の満潮時には陸地と完全に切り離されて海に浮かんだ島となった。ところが、19世紀末に河川改修が行われ、島へ渡る道路が建設されたことにより、周囲に土砂が堆積。島としての景観が失われつつある。
現在、年間300万人を数える観光客は、バスやトレーラーハウスなどで直接、モン・サンミシェルのふもとまで乗り付けられるが、景観回復工事の後はそういうわけにはいかなくなる。
費用は総額約200万ドル。道路のある堤防を撤去し、沈殿した土砂を押し流すよう川の流れを改修する。観光客らは、数キロ離れた駐車場から専用のシャトルで、新たに作られる橋を渡って修道院まで行くことになる。
モン・サンミシェルの観光収入で生活している地元の人々の中からは、こうした大規模な工事が営業に影響するのではないかと心配する声も上がる。
1. ソフィー(店舗経営)
「年配の観光客にとっては、面倒が増えるでしょう。商品の配達も楽じゃなくなるわ」
2. スティーブン(店舗経営)
「駐車場で駐車料金を取られて、シャトルの乗車券も買わなきゃならないとなったら、もう誰も土産物屋でお金を使おうなんて思わないよ」
一方で、モン・サンミシェルほどの歴史ある観光地でも、時流にはあらがえないと考えている人々もいる。
3. ニコラ・シモネ(Nicolas Simmonet、修道院管理人)
「モン・サンミシェルは、歳月の中で凍結しているわけではない。歴史とともに少しずつ変化してきている。増築や改築が行われ、取り壊された建物もあるが、再建されたものもある。ここは、生きている遺跡なのだ」
景観回復工事は、観光客の数には響かないと思われるが、最終的にどのような影響が出るかがはっきりするのは、2012年の完成を待たねばならない。
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