【8月6日 AFP】世界で初めて研究室で培養した人工肉を使い作ったハンバーガーの試食会が5日、ロンドン(London)で開催された。開発した研究チームは、この「培養牛肉」で食の革命が起きることを期待している。

 少量の油とバターで焼いた140グラムのパティを味わった人の一人は、「本物の肉に近い。あまりジューシーではないけど、食感は完璧」と話した。

「フランケンバーガー」とも呼ばれるこの人工肉は、25万ユーロ(約3300万円)以上を掛けて開発された。生きたウシから取り出した幹細胞を使用して筋肉組織を作り、それを3か月かけて細い肉片に成長させたものに、塩や卵粉、パン粉を加え、ビートの根の赤いジュースとサフランで着色してパティを作る。

 研究を率いたオランダ・マーストリヒト大学(Maastricht University)のマルク・ポスト(Mark Post)氏は、将来的には数百万人の人々に対して牛肉の代用品として提供し、家畜の飼育によって生じる環境への深刻な影響を軽減することができるだろうと語っている。(c)AFP/Alice RITCHIE