【4月23日 AFP】火星への片道旅行に名乗り出る「勇敢な人」はいませんか──今後10年以内に人類初となる火星への有人飛行実現を目指すオランダのリアリティー番組制作チームが、参加希望者の募集を始めた。

 主な応募要件は、健康で18歳以上、優れた社交・サバイバルスキルと最低限の英語能力を持っていること。非営利企業「マーズ・ワン(Mars One)」は2023年に最初の宇宙飛行士4人を火星へと送り届け、人類初となる火星コロニー建設の試みをリアリティー番組としてテレビで放映する計画だ。

 同社の創設者バス・ランスドルプ(Bas Lansdorp)氏は米ニューヨーク(New York)市内で開いた記者会見で、過去1年間に100以上の国から参加についての問い合わせが1万件ほどあったと述べた。

 同社は6グループの参加者(各グループ4人)を募っており、2022年に最初のグループが出発した後、2年おきにそれぞれ7か月の旅に出発するという。

 懐疑的な声が多く寄せられるこのプロジェクトだが、一方では1999年にノーベル物理学賞を受賞したオランダのヘーラルト・トホーフト(Gerard 't Hooft)氏の後ろ盾を得ている。トホーフト氏は、「長期目標は持続するコロニーの建設。この拡張(計画)は簡単ではない。いつ達成できるかは誰にも分からない」と述べる。

 オンラインでの一次募集の締め切りは8月31日。出願料は国によって違うが、米国では38ドル(約3800円)だ。(c)AFP/Mariano Andrade