【12月27日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は24日、スピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)が捉えた高温の巨星「へびつかい座ゼータ星(Zeta Ophiuchi)」の画像を公開した。

 地球から約370光年の距離にあるへびつかい座ゼータ星は太陽をしのぐ巨大な恒星だ。太陽と比較して温度は6倍、幅が8倍、質量は20倍で、8万倍の明るさを持つ。

 地球から、はるか遠くにある星だが、地球から見た時に、その大部分を覆ってしまう星間塵(せいかんじん)が存在しなければ、夜空で最も明るく輝く星の1つになっていただろう。

 この星は宇宙空間を秒速24キロメートルの超高速で移動しており、周囲の星間物質内で生まれるサウンドバリアー(音の壁)を破るのに十分な速度だ。この動きにより、星の移動方向(画像では左手)に鮮やかなボウショック(bow shock、衝撃波の壁)が生まれる。

 水上を進む船の船首(ボウ)が作り出すさざ波に例えられるボウショックは、航空機が音速の壁を越えた際に生まれる「ソニックブーム(sonic boom)」にも似ている。

 この星を囲む糸状の塵雲(じんうん)は、画像では緑色で表された短い波長の赤外線を放っている。一方、ボウショックの発生領域から放出される長い波長の赤外線は、画像では赤色で強調されている。(c)AFP