【11月13日 AFP】世界のスーパーコンピューターの性能を競うランキング「TOP500」の最新版が12日発表され、米テネシー(Tennessee)州のオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)にある「タイタン(Titan)」が首位に躍り出た。神戸市の理化学研究所(RIKEN)計算科学研究機構(Advanced Institute for Computational Science)にある理研と富士通(Fujitsu)が共同開発した「京(K)」は3位に順位を落とした。

 米クレイ(Cray)社製のXK7システムを搭載したタイタンは1秒間に1京7590兆回(京は1兆の1万倍)の計算速度を記録し、前回1位だった米カリフォルニア(California)州のローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)にある米IBM製「セコイア(Sequoia)」の1京6320兆回を上回った。

 米エネルギー省から資金援助を受けるタイタンは、エネルギーや気候変動、効率の高いエンジンや素材の開発などの科学研究に用いられている。

 4位は米シカゴ(Chicago)のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)にある米IBM製BlueGene/Qシステムの「ミラ(Mira)」、5位は独ユーリッヒ研究所(Forschungszentrum Juelich)にある同じくIBM製BlueGene/Qシステムの「Juqueen」だった。

 TOP500にランク入りしたスパコンのうち、251が米国、105が欧州、123がアジア(うち72が中国)に設置されていた。使用されたプロセッサー別では米インテル(Intel)製が76%、米AMD製が12%、IBM製が10.6%だった。

 TOP500は独マンハイム大学(University of Mannheim)、米ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National LaboratoryLBNL)、米テネシー大学(University of Tennessee)がまとめている。(c)AFP