【6月7日 AFP】ジュラ紀(2億年~1億4500万年前)に地上を闊歩(かっぽ)していた最重量級の恐竜が、実はこれまで考えられていたよりバス6台分ほど軽かった可能性があるとした研究論文を、英米の研究チームが6日、発表した。

 チームが新たな計算法で体重を算出したのは、大型の草食恐竜、ブラキオサウルス科のギラファティタン(Giraffatitan brancai)だ。鼻から尾の先までの長さは25メートル。キリンのような長い首を持ち、木の上の葉を食べていたと考えられいる。これまでの推計では最高で80トンの体重があるとされていた。

 だが、新たな体重推定方法に基づいてチームが算出した推定体重は比較的、軽い23トン程度だった。

 この新たな計算方法を適用すれば、他の種の恐竜でも、これまで想定していたよりも体重は軽くなるという。

■皮膚と骨から体重を推定

 AFPの取材に応じた英マンチェスター大学(University of Manchester)のビル・セラーズ(Bill Sellers)氏によると、チームが用いた新たな計算法とは動物の皮膚と骨が密着する割合から全体の体重を推定・算出するものだ。バイソン、ラクダ、ゾウ、キリン、ウマ、ヘラジカ、ホッキョクグマ、サイなど大型ほ乳類14種の骨格を用いて考案した。

 これにより現代の哺乳類の体重は、皮膚に覆われた体積より約21%多いことが判明。この手法を恐竜の骨格に応用した。

 ほ乳類は恐竜とは遠縁ではあるが、動きなどの仕組みは4足歩行の恐竜とほぼ共通していることから、同じ測定方法を恐竜にも応用できるとセラーズ氏は説明した。

 これまでは、美術家が作製した恐竜の復元彫刻を水に沈めて体積を測る方法などが使われていた。だが、この方法で求められた体重は、ある程度美術家の芸術的な解釈に依存せざるをえないという不安があった。このため、セラーズ氏らは、主観性を回避できる客観的な算出方法を考案したかったのだという。

■生物研究の鍵を握る「体重」

 生物学者にとって生物の体重は、その動物の生き様――寿命や敏しょう性、食べていた食物の量などを判断する非常に重要な鍵となるものだ。

 今回の研究結果についてセラーズ氏は、ブラキオサウルスほどの誤差はないとしても「過去に算出した恐竜の推計体重は、みな重すぎる可能性を示唆している」と語った。(c)AFP