【5月28日 AFP】国際宇宙ステーション(International Space StationISS)にドッキングした米民間宇宙開発ベンチャー、スペースX(SpaceX)のカプセル型無人宇宙船「ドラゴン(Dragon)」について、ISSに滞在している米航空宇宙局(NASA)のドン・ペティット(Don Pettit)宇宙飛行士は26日、ハッチを開いた後に新車の匂いがしたと語った。

 スペースXは25日、民間企業として初めて宇宙船をISSにドッキングさせることに成功し、30年間に及んだ米スペースシャトル計画終了後の民間による宇宙飛行の新たな時代を開いた。

 ISSのモジュール「ハーモニー(Harmony)」とドラゴンの間のハッチは米東部時間26日午前5時53分(日本時間同日午後6時53分)に開かれ、宇宙飛行士らはその直後、ドラゴン内部に初めて乗り込んだ。ISSのロボットアームで接近中のドラゴンを捉える操作を担当したペティット飛行士は、船内が「真新しい車のような匂いだった」と語った。

 ISSの宇宙飛行士らは4日間の日程で物資の搬出および搬入作業に着手。ドラゴンは食料や補給物資、コンピューター、備品、科学機器など521キログラムをISSに輸送し、ISSから660キログラムの物資を積んで31日に地球に帰還する予定になっている。

 ドラゴンのカプセルは高さ4.4メートル、直径3.66メートル。ペティット飛行士はこの日記者団に対し、「輸送量は自分のピックアップトラックと同じ程度のようだ」、「(ドラゴンは)ロシアのソユーズ(Soyuz)よりも広い」とコメントした。(c)AFP/Kerry Sheridan