【2月23日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は22日、スピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)がとらえた固体状の「バッキーボール」のイメージ画像を公開した。宇宙では2010年に気体状のバッキーボールが検出されているが、固体状では初めて。

 バッキーボールとは、炭素原子60個の球状の集合体フラーレンの別名。固体を形成するためにはバッキーボール同士が密着していなければならないが、NASAのイメージ画像は、その初期段階を描いたものだ。

 バッキーボールの分子は、地球から6500光年の距離にある高温の小さな2組の星「へびつかい座XX(XX Ophiuchi)」の周辺で検出された。この発見は、宇宙に微小な炭素球が拡散する領域が存在することを示唆している。気体と異なり、密着した状態の固体を形成するには大量の分子が必要となる。(c)AFP