【2月16日 AFP】大気圏外に漂う廃棄衛星やロケットの残骸といった無数の「宇宙ごみ」を回収する「掃除機」衛星の開発計画を、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(Ecole Polytechnique Federale de LausanneEPFL)宇宙センター(Swiss Space Centre)が15日、発表した。

 宇宙の清掃を目的とした衛星が実用化されれば、世界初という。「クリーンスペース(CleanSpace)」と銘打たれた衛星について、同センターは2通りの選択肢を検討中だという。回収した宇宙ごみを衛星ごと大気圏内で燃やす方法と、ごみだけを大気圏内に吐き出し衛星本体は宇宙にとどまる方法だ。

 EPFLによると、大気圏外には現在、直径10センチ以上のものだけで1万6000個、10センチ未満も含めると数億個の宇宙ごみがあり、秒速数キロの速度で地球の軌道を周回している。スイス再保険(Swiss Re)の2011年調査によると、面積10平方メートルの衛星が直径1センチ以上の宇宙ごみと衝突する確率は年間約1万分の1という。(c)AFP

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