【9月30日 AFP】(写真追加)中国は29日夜、宇宙ステーション建設に向けた実験用モジュール「天宮1号(Tiangong-1)」を中国北西部、甘粛(Gansu)省の酒泉衛星発射センター(Jiuquan Satellite Launch Center)から長征2号Fロケット(Long March 2F)で打ち上げた。

 10月1日の国慶節(建国記念日)を前に打ち上げられた天宮1号は、重量8.5トンで、宇宙での寿命は2年。2020年までの宇宙ステーション建設の予備段階として、さまざまな実験を行う。11月には無人宇宙船「神舟8号(Shenzhou VIII)」を打ち上げ、天宮1号とのドッキングを試みる。中国が1960年代の米国とロシアに続いて宇宙空間でのドッキングに成功するかが注目される。

 ドッキングが成功すれば、2012年には宇宙飛行士を乗せた神舟9号と10号を打ち上げ、天宮1号とドッキングさせる予定だ。

 中国は1990年にロシアの技術を購入し、有人宇宙飛行計画を始動させた。2003年には、旧ソ連と米国に次いで、有人宇宙飛行を実現した3番目の国となった。

 昨年の国慶節には2基目の月周回探査衛星「嫦娥2号(Chang'e-2)」を打ち上げた。今秋には中国初の火星探査機をロシアのロケットで打ち上げる予定だ。(c)AFP

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