【2月25日 AFP】(写真追加)米航空宇宙局(NASA)は24日午後4時53分(日本時間25日午前6時53分)、スペースシャトル「ディスカバリー(Discovery)」を打ち上げた。

 NASAのシャトルの中で最多の打ち上げ回数を誇るディスカバリーは、今回が最後の飛行となる。国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に保管・実験棟や初の人型ロボットをISSに運搬し来月地球に帰還した後は、他の現役シャトル2機にさきがけ退役する。11日間のミッションでは2回の船外活動が予定されている。

 現役シャトルの中で最も古いディスカバリーは、これまでに180人の飛行士を宇宙に運んだ。初の女性船長や、アフリカ系米国人として初めて船外活動を行った飛行士もディスカバリーが宇宙に送った。

 残る2機のシャトルも、「エンデバー(Endeavour)」は4月19日、「アトランティス(Atlantis)」は6月28日に最後の飛行を予定している。ただ、アトランティスについては予算が残っているか不透明な状況だ。

 ディスカバリーは1984年の初飛行以来、数々の新境地を切り開いてきた。ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space telescope)を宇宙へ運び、ロシアのミール宇宙ステーション(Mir Space Station)との初のランデブーも果たした。また、「きぼう(Kibo)」日本実験棟をISSに運んだのもディスカバリーだ。

 さらに、1986年のスペースシャトル「チャレンジャー(Challenger)」号爆発事故、2003年の同「コロンビア(Columbia)」号空中分解事故の後、初めて打ち上げられたのはいずれもディスカバリーだった。(c)AFP/Kerry Sheridan

【動画】「ディスカバリー」打ち上げの映像(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)