【8月3日 AFP】英国の食品基準庁(Food Standards AgencyFSA)は2日、クローン牛の子孫から搾乳された牛乳が一般に販売されていると報道されたことに関し、調査を開始する意向を発表した。

 これは、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(International Herald Tribune)紙が前月30日に報じたもので、一部の畜産・農業関連のキャンペーン団体が懸念を示している。

 同紙は、英国の匿名の酪農業者の話として、この業者が乳製品の一部にクローン牛が産んだ乳牛から採れた牛乳を使用していると報じた。

 FSAはこの報道を受け、クローンの動物やその子孫から採れた肉やその他の製品は、販売前に承認が必要な「新規製品」と見なしているとの見解を示した。

 これに対し、英国の酪農産業団体であるDairy UKは、「クローン動物の子孫から採った肉や乳は、なんら食品安全リスクを与えるものではない」「欧州食品安全機関(European Food Safety AuthorityEFSA)は、食品安全の面で、クローン動物の子孫の肉や乳とクローンではない動物のものとには違いはないと結論付けている」などとする声明を発表し、危険性はないと強調している。(c)AFP