【7月16日 AFP】米航空宇宙局(NASA)が14日公開した超新星「SN 1572」の写真(左上の赤い天体)。この超新星の記録を残した天文学者、ティコ・ブラーエ(Tycho Brahe)の名を取って「ティコの超新星」とも呼ばれる。もっとも、この超新星の記録を残したのは彼だけではない。

 1572年11月に初めて出現したときは金星と同じくらい明るく、昼間でも肉眼で見ることができた。その後は徐々に暗くなり、2年後には肉眼で見えなくなった。

 超新星が爆発した際、除雪車が雪を吹き飛ばすように、ちりや星間ガスなどの大量の物質がすくい上げられた。写真の右側にちりやガスが集まる星形成領域「S175」が見える。長さは35光年で、地球からの距離は約3500光年。この領域のちりは、内部にある若い高温の星に暖められ、赤外線を放射している。(c)AFP