【6月3日 AFP】ブラックホールのまわりにはガスとちりで形成される「降着円盤」と呼ばれる回転する円盤状の天体が存在する。円盤の上下の面からはそれぞれレーザーのように強力なジェット流が生じている。ブラックホールには、降着円盤と同じ方向に回転する順行のものと、逆方向に回転する逆行のものがある。

 NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)に所属する理論天体物理学者デビッド・ガロファロ(David Garofalo)氏らの新しい研究で、逆行に回転している巨大ブラックホールのほうが、順行のものよりも激しくガスを噴出している可能性が示された。この結果は、時間とともにいかに銀河が変化するのかを理解するのに大きな示唆を与えてくれるという。

 ブラックホールを研究する天文学者たちの間では10年以上前から、われわれの天の川銀河を含むすべての銀河には太陽の質量の数十億倍という超巨大ブラックホールが無数に存在していることが知られている。(c)AFP