【3月31日 AFP】ゾウは4本の脚を「四輪駆動車」のように使っているという研究が30日、米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)に発表された。

 英王立獣医カレッジ(Royal Veterinary College)のジョン・ハチンソン(John Hutchinson)氏率いる研究チームは、圧力感知装置のついた歩道で子どものアジアゾウ6頭をさまざまな速度で移動させ、3Dモーションキャプチャ技術を用いてその動きを調べた。

 ゾウ以外の4脚動物は、後ろの脚を加速に使い、前の脚を減速に使っていると考えられているが、実験の結果、ゾウはすべての脚を加速と減速の両方に使っていることが分かった。

 ハチンソン氏は「動物の行動を観察するために新技術をいくつか開発した。この技術によって、動物の動きを見る方法が変わるかもしれない」と話し、「ゾウの脚がおそらく唯一変わった方法で機能することが示された。われわれは、ゾウに関するいくつかの見方をくつがえした」と述べている。(c)AFP