【12月11日 AFP】植物がより多くの二酸化炭素(CO2)を吸収できるよう、葉の表面にある気孔の数を増やす方法を発見したと、京大大学院理学研究科の西村いくこ(Ikuko Hara-Nishimura)教授らの研究チームが10日明らかにした。地球温暖化対策や作物の増産への応用も期待される。

 西村教授によると、アブラナ科の植物「シロイヌナズナ」の発芽種子を「ストマジェン」と名付けたたんぱく質の溶液に浸したところ、CO2を吸収して酸素を放出する気孔の数は溶液の濃度と相対して増えた。通常のシロイヌナズナと比較すると、最大で4倍も多くなった。

 さらに、光合成で生成されるデンプンの量も増えることがわかった。これは、食用作物およびバイオ燃料用作物の収量増加につながる可能性があるという。

 なお、気孔は増えすぎると他の細胞の機能を妨げてしまうため、2~3倍の増加が望ましいという。(c)AFP