【10月18日 AFP】土星の衛星のなかで最大のタイタン(Titan)には大気が存在するが、夏と冬が交互に入れ替わる季節変動がある。

 写真は2009年8月の土星の分点の直後、同25日に米航空宇宙局(NASA)の土星探査機カッシーニ(Cassini)が17万4000キロ離れた土星側から撮影したタイタン(直径5150キロ)。赤、緑、青のスペクトルフィルターを使用し実際の色を再現するよう撮影したもので、北半球にあたる上半分の色のほうがやや濃く、下半分の南半球のほうが薄いのがわかる。

 冬の大気のほうが通常、より高度まで霧が発生するため、短波長(紫外線から青色光)ではより暗く、赤外線波長ではより明るくなる。明暗の入れ替わりは、前回の分点を中心に1~2年かけて起こったことが科学者たちによって明らかにされた。現在は、この変化を引き起こしているメカニズムについて研究中で、今回の分点を境に北半球が春から夏へと向かっていくことから、現在色の濃い部分に起こる変化を観測する予定だ。(c)AFP