【8月4日 AFP】スペイン科学研究高等会議(CSIC)は3日、4億7500万年前の海に体長1メートル、体高15センチの巨大な虫が生息していた証拠を発見したと発表した。

 巨大虫が這った跡を示す「生痕化石」は、オルドビス紀前期に海底だったスペイン中部のカバネロス国立公園(Cabaneros National Park)で発見された。

 虫は、海底の下に水平に掘られた全長5メートル、直径15-20センチの穴に生息していた。穴の壁面は粘液性分泌物が付着して硬くなり、損壊が防がれていたため、保存状態が良いという。

 英デボン(Devon)州でも今年、2億年前の同様の生痕化石が発見されているが、今回のものはそれよりも古く、「巨大虫が這った跡」では世界最古だという。

 虫はなぜこのように巨大化したのだろうか。古生物学者のJuan Carlos Gutierrez Marco氏は、「4億5000万年以上前、スペインはゴンドワナ(Gondwana)大陸の海洋プラットフォームの一部で、現在のイベリア半島は南極付近にあった。非常に冷たい水に生息する有機体には、体を巨大化させる代謝作用がある」と説明している。(c)AFP