【7月27日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は24日、スピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)が撮影した、地球から5000万光年の距離にある銀河「NGC1097」の画像を公開した。

 NGC1097は、天の川銀河と同様、細長く伸びた星の固まりをもつ渦巻型の銀河で、中心には巨大なブラックホールが存在する。写真では、ブラックホールの周囲が青く映り、白い星の輪が取り巻いている。

 このブラックホールは太陽の質量の約1億倍とされ、ガスやちりなどのほか、星までも吸い込んでいる。これに対し、天の川銀河の中心にあるブラックホールは、あまり動きがなく、質量も太陽の数百万倍程度だ。

 ブラックホールの周りにある星は、爆発的な星生成活動を行っている。NGC1097の中心部に物質が流入することで、新たな生成された星などが輝きを放っている。星の固まりの間に、新星により熱せられたちりが、赤いらせん状の「腕」となって見えている。

 青く光っているのは銀河内に散在する古い星で、画像の左側に赤い「腕」の中に収まって見える淡い青色の点は伴銀河。ただ、専門家らはこれがNGC1097の中にあるのか、「腕」の隙間からちょうど見えているだけなのかは不明としている。(c)AFP