【7月9日 AFP】これまで知られている中で最も古い約110億年前の超新星を発見したとする論文が、8日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に発表された。

 人工衛星などが撮影した数年分の写真を天文学者らが比較し、光度が変化している超新星を発見した。ビッグバンが約137億年前とされるため、この超新星は宇宙初期に生成された星の1つが爆発したものと考えられるという。

 これまで最も古いとされていた超新星は、約60億年前のものだった。

 超新星爆発は、年老いた巨大な星が自らの重力に耐えかねて自己崩壊を起こし、縮小して超高密度の中性子星に変わるときに起こる。このとき銀河全体を揺るがすほどの衝撃波が発生する。爆発では鉄、カルシウム、シリコンなど、酸素よりも重い物質がまき散らされて分子雲を形成し、長年の間にこれらの分子雲が集散して新しい星系が組織される。(c)AFP