【12月18日 AFP】(一部訂正)アルゼンチン南部パタゴニア(Patagonia)地方で新たに発見された、同地方では最大級の肉食恐竜の化石が17日、首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)のアルゼンチン自然科学博物館(Argentine Museum of Natural Science Bernardino Rivadavia)で公開された。恐竜としては最も後期の7000万年前ごろまで、この地方に生息していたと考えられている。

Austroraptor Cabazai」と名付けられたこの恐竜は体長5メートルで、長くて平らな頭蓋、短い前足、尖った歯を多数持つ顎(あご)が特徴だ。小型恐竜の中では最大級で、鳥と最も近縁種の恐竜グループとなるドロマエオサウルス類に属する。ドロマエオサウルス類は二足歩行で、ヴェロキラプトル・モンゴリエンシス(Velociraptor mongoliensis)が最も有名だ。約7000万年前の岩層で発見されたことから、1億4500万年-6500万年前の白亜紀の末期に絶滅するまでパタゴニアに生息していた最後の恐竜の1種とみられている。

 この化石は、米ナショナル・ジオグラフィック協会(National Geographic Society)が資金協力し、リオネグロ(Rio Negro)州バホデサンタロサ(Bajo de Santa Rosa)で行われていた古生物学調査で発見された。この地域では、これまでにも数種類の草食恐竜の化石が発掘されている。(c)AFP