【6月5日 AFP】携帯電話使用歴の追跡調査から、人間の行動に一定の数学的パターンがあるとした米国の研究チームによる実験結果が、英科学誌『ネイチャー(Nature)』最新号に発表された。
実験は「成り行き」に見える人間の動きにパターンを見出そうとする研究チームが、600万人の中から任意に抽出した10万人を対象に行った。携帯電話やテキストメッセージの送受信が行われるごとに、中継基地局の場所から被験者の居場所を割り出すという方法で、6か月間の行動パターンを追跡調査した。
その結果、延べ1600万回以上の移動が記録されたが、その分布は驚くほど範囲が限定されていたとネイチャー誌は指摘している。また研究者らは、人間の行動パターンは非常に多様だがひとつの確率方程式にあてはまっているらしいことを見出した。
実験を行ったマサチューセッツ(Massachusetts)州ボストン(Boston)のノースイースタン大学(Northeastern University)のシーザー・ヒダルゴ(Cesar Hidalgo)氏は、AFPの取材に対し、日常的に170キロを超える長距離移動をしている人は全体の3%以下にすぎず、大多数は時には長距離移動もするが、継続的に訪れる場所は決まった地域内の数か所に限られていたと説明した。
今回の実験結果では人々の移動の動機や行き先までは明らかになっていないが、伝染病の拡大の防止対策などに有益なデータを提供できると期待を示した。
大地震などの災害発生時やスポーツイベントなどの交通渋滞に備えた一般大衆の行動予測はこれまでも行われてきた。しかし、その重要性にも関わらず、大衆の行動予測の根拠とできる信頼に足るデータはないのが実情だった。
かつて、紙幣50万枚の流れを人間の移動にみたてた追跡調査が行われたこともあったが、紙幣は移動のたびに持ち主が変るため、失敗に終わっている。(c)AFP/Marlowe Hood









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