オーストラリアのメルボルン(Melbourne)にあるモナッシュ大学(Monash University)で、米航空宇宙局(NASA)の実験に使われるカンガルー型の巨大な反射板とそばに立つ学生たち(2008年5月20日撮影)。(c)AFP/William WEST
【5月21日 AFP】地球が反射する太陽光を測定する実験の一環として、巨大な「白いカンガルー」が科学史に「飛び入り」した。
オーストラリア南部の都市メルボルン(Melbourne)にあるモナッシュ大学(Monash University)構内の放牧場に20日、縦32メートル・横18メートル大のカンガルー型に切り抜かれた巨大な厚紙が置かれた。
「宇宙から来たカンガルー」と呼んでいる、と同大付属モナシュ科学館(Monash Science Centre)のパトリシア・ヴィッカーズ-リッチ(Patricia Vickers-Rich)教授(古生物学)は話す。上空を通過する2つの衛星で、このカンガルー型の厚紙が反射する太陽光の量を測定している。実験の目的は、反射光の有無が気候に非常に大きく影響することを広く知ってもらうためだという。
同教授によると、極地の氷冠の融解が予想以上の速度で進んでいるため、従来太陽光を反射していた地球上の「広大な白い広がり」が急速に失われていることを、科学者たちは懸念している。
「白いものは多くの光を反射し、色の濃いものは光を吸収するが、これが大気の温度に影響を与えている。太陽エネルギーの反射が減り吸収が増えると、気温は上がる。気温が上昇していることは疑う余地がない」
白いカンガルーを使った実験は、米航空宇宙局(NASA)が過去数年間、世界各地で行っている同様の反射光測定実験20件のうちの一つ。反射板を動物の形にしたのはメルボルンの実験チームが初めてだ。当初は四角い反射板にする予定だったが、動物でもいいのではと考えたという。巨大なコアラやトカゲも候補に挙がったが、「誰でも一目で分かる」カンガルーに決定したという。(c)AFP
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