【9月14日 AFP】インターネット検索大手グーグル(Google)は13日、高解像度写真・データを送信する月面探査ロボットの打ち上げミッションについて、賞金総額3000万ドル(約34億5000万円)となるコンテストを実施すると発表した。

■データを地球に送信するロボットの性能を競う

 このコンテストは、月面を自動探査し、データを地球に送信するロボットの性能を競うもの。優勝者には最高額2000万ドル(約23億円)が贈られる。また、優れたデータ送信装置にも、準優勝として500万ドル(約5億7500万円)が授与される。

 また月面で、氷または水を発見、5キロ以上の移動撮影、過去の月ミッションで遺棄された宇宙船の撮影に成功した場合には、500万ドル(約5億7500万円)がボーナスとして贈られるという。

 期限は2012年12月31日までとなっているが、それまでに優勝者が出ない場合は、報奨金額を1200万ドル(約13億8000万円)に減額してコンテストは続く。

 コンテストは、宇宙開発技術を推進するエックス・プライズ財団(X Prize Foundation)と共同で実施される。

 高額な報奨金付きの飛行コンテストとしては、1927年、チャールズ・リンドバーグ(Charles Augustus Lindbergh)氏が達成したの大西洋横断飛行の成功した際、2万5000ドル(約287万円)が支払われたことが有名。

■月面探査コンテストを支援する「グーグル・ムーン」

 またグーグルは、月面の映像を表示する「グーグル・ムーン(Google Moon)」というサービスを新しく立ち上げた。このサイトには、1969年、ニール・アームストロング(Neil Armstrong)飛行士らが人類初の月面歩行を行ったのアポロ11号(Apollo 11)以来のミッションで撮影されたNASAの映像が使用されている。

 グーグルによれば、月面探査コンテストに関心がある企業が、探査ロボットを送り込む地点をロケハンするために、このサイトを提供しているという。

 米ソフトウェア大手マイクロソフト(Microsoft)の共同創設者、ポール・アレン(Paul Allen)氏や英ヴァージン・グループ(Virgin Group)のリチャード・ブランソン(Richard Branson)会長など、複数の大手企業経営者が宇宙旅行やロケット打ち上げに関心を示している。(c)AFP