【8月9日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士らがスペースシャトル打ち上げ直前に飲酒をしていたとされる問題で、NASAは「事実を裏付ける証拠はなかった」と同問題を否定した。

 米航空業界誌『アビエーション・ウィーク・アンド・スペース・テクノロジー(Aviation Week & Space Technology)』がマイケル・グリフィン(Michael Griffin)NASA長官の談話として伝えたところによると、NASA内部委員会が、スペースシャトルおよびロシアの宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」の過去10年間の打ち上げ事例を調査した結果、搭乗飛行士が飲酒していたことを裏付ける証拠は「ゼロ」だったという。

 グリフィン長官が、8日夕方のスペースシャトル「エンデバー(Endeavour)」打ち上げ後の記者会見で明らかにしたもの。米メディアも9日、「飲酒の可能性さえ発見できなかった」と同長官のコメントを報じた。

 一方で、『Aviation Week & Space Technology』誌は、NASAの「飲酒問題」調査は無作為抽出によるもので信頼性にかけるとする米空軍のRichard Bachmann医師の反論も掲載している。NASA飛行士の飲酒問題は、同誌が前月号で疑問を呈し、問題化した。(c)AFP