【6月30日 AFP】米科学誌「サイエンス(Science)」によると、細菌のゲノム(全遺伝情報)を別種細菌のゲノムと入れ替える実験が成功、この技術により、人工の遺伝子を持つ微生物の開発に一歩近づいたという。
ヒトゲノム解読の先駆者であるクレイグ・ベンター(Craig Venter)博士は28日、自身率いる研究チームが、細菌の全遺伝情報を別の近縁種の細菌のものと入れ替えたと発表した。
この実験は、有益な遺伝子を持つ細胞を作る技術への大きな前進となる。将来的にはバイオ燃料の生産に役立つ微生物や、有毒廃棄物の処理や炭素隔離に利用可能な微生物の開発を目指す考えだ。
分子生物学者たちは数十年にわたって、細菌の遺伝子組み換えを行ってきており、抗マラリア薬や新種のバイオ燃料を作るために、短いDNA配列を付加したり、遺伝子や染色体の付加など様々な方法がとられたが、全遺伝情報を生体に入れ替え、細胞が異質のDNAを移植できることを示した例はこれが初めて。ベンター博士は、「いってみれば、マッキントッシュ(Macintosh)にソフトウェアを入れてPCに変えたようなものだ」と例えた。
これにより、完全なゲノムを他の生体に移植できることが初めて証明された。次の目標は、合成ゲノムを作成し、それを生体に移植することだ。(c)AFP
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