【パリ/フランス 7日 AFP】かつて火星の地下には縦横無尽に走る「地下水脈」が存在していた証拠が発見された。米マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology、MIT)の研究グループが8日、発表したもので、生命にとって不可欠な水と火星には、昔から深い関係があったことが明らかになった。
米航空宇宙局(NASA)の火星探査機「オポチュニティ(Opportunity)」がメリディアニ平原(Meridiani Planum)で行った調査の結果、硫酸を多く含む堆積物が発見された。これについて、「かつて火星の地表を海が存在していた痕跡である」と主張する科学者がいる一方、「メリディアニ平原のある地域は盆地ではないので、海のような大量の水が存在していた可能性はない」と反論する声もあり、議論となっていた。
このほど英国の科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載されたJeffrey Andrews-Hanna氏をはじめとするMITの研究チームによる研究論文では、「その水は、古代の火星において地下からわき上がったもの」と説明している。
地形学の専門家Victor Baker氏も、ネイチャー誌に寄稿した解説の中で問題となっているメリディアニ平原について触れ、「コンピュータで古代の火星における地下水のシミュレーションモデルを構築した結果、まさにこの場所で地下水がわき出ていたと考えられる」と指摘している。
MITの研究チームがコンピュータで構築したシミュレーションモデルは、オポチュニティが水酸化硫酸塩鉱物を発見した場所よりも広範囲に及ぶ。
NASAの火星探査機マーズ・リコネサンス・オービター(Mars Reconnaissance Orbiter、MRO)から送られてきた画像を解析したところ、火星の地下にある岩石には、かつて地下に流れていた水に浸食された形跡があることが判明している。ほかにも、火星の地下に水が流れていたとする複数の証拠がある。
MITの研究チームはこれらの証拠に基づき、「火星の地下で広範囲にわたる地下水脈」(Baker氏)が存在したという仮説を導き出したという。
写真はNASAハッブル宇宙望遠鏡がとらえた火星の映像(2005年10月28日撮影)。(c)AFP/NASA/ESA
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