写真はハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)がとらえた火星。(2005年10月28日撮影、NASA提供)(c)AFP PHOTO/ NASA/ ESA
【ワシントンD.C./米国 26日 AFP】太古の火星に存在していた水と二酸化炭素が「太陽風に吹き飛ばされて消滅した」とする学説は誤りであるとする研究が、このほど「USジャーナルサイエンス(US Journal Science)」誌に発表された。
■太陽風により失われた二酸化炭素の量をわずか
火星の乾燥化については、地表面の乾燥を招いた大きな出来事があったか、もしくは水分と二酸化炭素を豊富に含んだ地表面の大気を太陽風が徐々に吹き飛ばしたというのが学界の定説になっている。
しかし、欧州宇宙機関(European Space Agency、ESA)が2003年に打ち上げた火星探査ミッション「Mars Express」で収集されたデータを分析してみたところ、過去35億年で太陽光に吹き飛ばされた水分と二酸化炭素の量はごくわずかであることがわかった。
研究を行ったのは、スウェーデン宇宙物理研究所(Swedish Institute of Space Physics)のStas Barabash氏と、フランスの宇宙・放射研究センター(Center for Space and Radiation Study)のJean-Andre Sauvaud氏。太陽風により失われた二酸化炭素の量をわずか0.2から4.0ミリバール、失われた水分を数センチと試算した上で、「火星の地下には水と二酸化炭素が豊富に存在する」と結論付けた。
■水の痕跡を求める研究者たちは地下へと進む
2004年に火星に着陸した探査ロボット「オポチュニティ(Opportunity)」と「スピリット(Spirit)」にもとづいた分析では、火星の大気にはかつて水分と二酸化炭素が含まれていたことが確認されている。
堆積鉱床、川が流れていた跡、河床の存在も、火星表面にはかつて水が豊富にあったことを物語っている。その後、地表水は涸れ、大気中に微量の水分が残っているのみである。
極地方と一部のクレーターで氷の存在が確認されているが、これだけでは海や川の存在を説明できるだけの地質学的証拠に乏しく、今や研究者たちは、そうした「ミステリー」の回答を火星の地下に求めているというのが実情だ。
写真はハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)がとらえた火星。(2005年10月28日撮影、NASA提供)(c)AFP PHOTO/ NASA/ ESA
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