【シドニー/オーストラリア 2日 AFP】オーストラリア国立大学(Australian National University)の研究チームは2日、「セックスの相手が1匹しかしないメスよりも、複数いるメスの方が、健康な赤ちゃんを産む確率が高くなる」との研究結果を発表した。「フリーセックス」をテーマに有袋動物で実験を行っていた同チームによると、複数の相手とセックスするほど、生まれた子供の生存率が高くなることが初めて立証されたという。
■セックスの相手が複数いるメスが産んだ子供の生存率は相手が1匹のメスの3倍
研究では、オーストラリア南東部の森で採取されたアンテキヌス(ネズミ大の肉食有袋動物。タスマニアデビルの遠縁とされる)の性生活を2年間追跡調査し、生殖の実態を明らかにした。チームリーダーのDiana Fisher氏によると、メスはフリーセックスにより、優良な精子を持つオスとセックスできる確率が高くなり、優良な精子を持つオスとの間に生まれた子供の生存率も通常の2倍に跳ね上がることが初めて実証されたという。また、セックスの相手が複数いるメスが産んだ子供の生存率は、セックスの相手が1匹しかいないメスの3倍にものぼったという。
一部の動物のメスに複数のセックスパートナーがいる理由については、これまで、「食料と保護を受けることへの対価としてのセックス」「オスが不妊症だった場合の対策」「誤って近親交配した場合の遺伝学上の悪影響の軽減」などの説があった。
■交尾期の極度の疲労で命を失うオス
フリーセックスによる恩恵は多いものの、オスは、交尾期の極度の疲労と他のオスとの「メスをめぐる争い」により、1年目の短い交尾期のあとで死んでしまうケースが多かった。その一方でメスの負担は軽く、2~3年目の交尾期まで生き延びた。
詳細な研究結果は、科学雑誌「Nature」に近々発表される。
写真は音楽を聴く新生児(2004年7月29日撮影)。(c)AFP/FRANTISEK IVAN/CTK
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