【ワシントン/米国 31日 AFP】米エモリー大学(Emory University)の研究チームは30日、ゾウも鏡に映った姿を自分であると認識する能力を持っていると発表した。鏡映認知と呼ばれるこの能力は、これまで、人間以外では類人猿とバンドウイルカで確認されていた。
■鏡に映った自分の姿をチェックするゾウ
ニューヨークの野生生物保全協会(Wildlife Conservation Society)も参加したこの研究チームは、ニューヨークのブロンクス動物園(Bronx Zoo)のアジアゾウ3頭に対して実験を行ない、その結果が30日発売の科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences」に発表された。それによると、鏡を前にした3頭は、鏡の裏をのぞきこんだり、口を開けたり身体を小刻みに揺らしたりして鏡の中の姿をチェックした。いずれも、鏡に映った自分の姿を別のゾウと見誤ることはなかったという。
■「マークテスト」で鏡映認知能力を確認
鏡映認知能力の確認には、「マークテスト」が実施された。これは、ゾウの額にあらかじめペンキを塗っておき、鏡でペンキを確認したゾウが「鏡」にではなく自分の額を鼻でさわれば「自分を認知する能力がある」と認められる。このテストには、34歳の「ハッピー」が合格した。「鏡で認識している」ことの正確を期すために、目に見えないマークも使用されたが、ハッピーは、目に見えるマークだけを鼻でさわり、これでハッピーの鏡映認知能力が確認された。
■ゾウは高い認知能力を持つ
エモリー大学のヤーキス霊長類研究所(Yerkes National Primate Research Center)のFrans de Waal所長は、「高い知能を持ち、複雑な社会生活を営んでいることで知られるゾウが高い認知能力を持つことが証明された」と語った。
ゾウの鏡映認知テストは、過去にも実施された。同研究所のJoshua Plotnik研究員によると、その時は「鏡が小さすぎたため」確認ができなかったという。そのため今回は2.4メートル四方の巨大な鏡が使用された。
研究チームによると、アジアゾウが複雑な社会を形成するに至った行動と認知能力の進化について、詳細な研究結果を近々発表するという。(c)AFP
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