
【ロンドン/英国 8日 AFP】「ゾウが家族の死に関心を示し、指導者を尊敬するのは、人間の『思いやり』という感情を連想させる」
と、英国の研究者が発表した。
8日に発行された応用動物行動学の月刊専門誌、「Applied Animal Behaviour Science」で、オックスフォード(Oxford)大学動物学部のダグラス・ハミルトン(Douglas Hamilton)氏は、群れの中のゾウが病気で死亡した際、どうのようにほかのゾウが接するかを観察し、この結論に達したと述べた。
ゾウ愛護団体、Save the Elephantsの創設者でもあるHaハミルトン氏がカルフォルニア(University of California)大学の研究者らと、ケニヤ北部のSamburu国立公園でGPS装置と、特定の日時に撮影を可能とするカメラを用い、50頭のゾウの群れを観察した。
エレノア(Eleanor)と名付けられた瀕死のメスゾウは、はじめは他の家族のメスゾウに介助されていた。あるときエレノアが動けないでいると、エレノアを介助していたメスゾウ、グレース(Grace)は、鼻をエレノアの体の下に差し込み、立ち上がらせようとするところが観察された。
その後、エレノアは死亡したが、自分の家族のゾウだけではなく他の4つの家族も次々に彼女の死体を訪れた。そして、ゾウは皆一様に、エレノアの死骸に際立った興味を示した。具体的には、鼻で匂いをかぎ、足を死骸の上に持ち上げ、鼻で死骸をつつく様子が観察された。
「観察結果から、ゾウは苦痛と死に対し一定の反応をすることがわかる。その対象は家族に限るものではないとの結論に達した」
と、プロジェクトに関わった研究者らは述べている。
人間以外のほぼすべての動物は同種の死に対し興味を持つことはほとんどない。わずかに、チンパンジー、イルカ、ゾウが仲間の病気と死に対し関心を示すことは広く知られているという。
「動物の種におけるこのような行動は、人間のそれとも比較できる。そして、思いやりの感情は人類だけが持つものではない可能性がある」と、ハミルトン氏は語っている。
写真はボール遊びをするゾウ。(c)AFP
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