【7月25日 AFP】米グーグル(Google)は24日、タブレット端末「ネクサス7(Nexus 7)」を薄型化・機能強化した新モデルと、無線通信を使って携帯端末からインターネットのコンテンツをテレビ画面に映し出すことができる親指サイズの機器「クロームキャスト(Chromecast)」を発表した。

 ネット上のコンテンツを簡単にテレビに映し出すことを可能にするという「クロームキャスト」について、グーグルTV部門のトップ、マリオ・ケイロス(Mario Queiroz)氏は「エンターテインメント用のスペースを取り散らかすことはなく、一度差し込めば、後はずっとテレビの後ろに隠れて見えなくなる」と説明する。

 同社のオンラインストア「グーグルプレイ(Google Play)」では既に35ドル(約3500円)で販売されており、小売大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)や「ベストバイ(Best Buy)」でも購入可能になる予定だ。

 発表会では、スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末、ノートパソコンのアプリケーションを使って、「ユーチューブ(YouTube)」や「ネットフリックス(Netflix)」といったオンライン動画サービスのアプリケーションに埋め込まれた「キャスト」アイコンを押すだけで、動画を簡単にテレビ画面に映し出すデモが行われた。

 また、同社製のウェブブラウザー「クローム(Chrome)」上のオンライン・コンテンツをテレビ画面に映し出せるようにする機能も開発中だとしている。

 ケイロス氏によると、テレビに映し出されるコンテンツは、家庭のネット接続から直接配信され、スマートフォンなどの端末は基本的には「リモコン」の役割を果たすのみだという。

 ケイロス氏は「さらに対応アプリを増やすべく取り組んでいる。ゆくゆくは、提携企業のさまざまな端末にこの技術を搭載していきたい」と語った。

■新ネクサス7は従来モデルより2ミリ薄く

 一方、台湾の華碩電脳(ASUS、エイスース)が製造する新ネクサス7は、ポケットやハンドバッグに入れて持ち運びしやすいよう、1年前に発売された従来モデルより本体を約2ミリ薄くし、幅もわずかに短くし、競合する米アップルの「iPad(アイパッド)」の追い上げを目指す。

 用意されるのは3モデルで、全て7インチの高解像度スクリーンを備える。うち2モデルはWi-Fi接続のみ、1モデルは高速モバイルデータ通信を使ったネット接続も可能。

 米国での価格は229ドル(約2万3000円)からで、最上位モデルは349ドル(約3万5000円)。Wi-Fi接続のみのモデルは米国で7月30日に発売。新ネクサス7はフランス、オーストラリア、英国、韓国と、その他数か国でも「数週間以内に」発売されるという。(c)AFP/Glenn CHAPMAN