【2月21日 AFP】米グーグル(Google)は20日、同社が開発を進めるメガネ型インターネット機器「グーグル・グラス(Google Glass)」のテスター募集を開始した。対象となるのは米国在住の成人で、選ばれれば1500ドル(約14万円)で試用機を購入できる。

 ウェブサイト「google.com/glass/start/」には、グーグル・グラスの使用感を紹介する動画が投稿されている。ジェットコースターやアイススケート、スカイダイビング、空中ぶらんこ、バレエ、スキーなどを楽しむ様子を、グーグル・グラスが一人称視点で捉えた映像がおさめられている。

 日常の光景にインターネットを「重ねる」この機器は、あと1年余りで発売される見込み。グーグルは、この新機器でスマートフォン(多機能携帯電話)を時代遅れにしたいと意気込んでいる。

■あなたならどう使う?

 グーグル・グラス発売までの行程表は、昨年6月にサンフランシスコ(San Francisco)で行われた開発者向けイベントで発表された。イベントでは、会場にスカイダイバーが降り立つパフォーマンスも行われた。イベントに登場した同社の共同創設者セルゲイ・ブリン(Sergey Brin)氏は、一般発売に先立ち試用機「Explorer」を社外の開発者向けに提供すると発表した。

 グーグル・グラスにはカメラやマイク、スピーカーが組み込まれ、インターネットに無線で接続できる。カメラで撮影した動画はグーグルの交流サイト「グーグル・プラス(Google+)」でストリーミング配信が可能で、イベントではスカイダイダイビングやサイクリング、壁の垂直下降などをしながらのライブ配信が実演された。

 同機器はグーグルの「X Lab」チームが開発を進めている。そのチームのメンバーでもあるブリン氏は多くの時間を自らグーグル・グラスを着用して過ごしている。グーグルは、消費者向けに価格を大幅に抑えたモデルを開発するべく、メガネフレームを手がけるメーカー各社と話を進めている。

 テスター希望者は、グーグル・グラスで何をしたいかを50単語以内でまとめ、グーグル・プラスやマイクロブログのツイッター(Twitter)にハッシュタグ「#ifihadglass」をつけて投稿することで応募できる。締め切りは2月27日。テスターに選ばれた人は、ニューヨーク(New York)、ロサンゼルス(Los Angeles)、サンフランシスコ(San Francisco)で開かれるイベントのいずれかに足を運び、試用機を受け取る必要がある。(c)AFP